【教員必見】ほめる指導の落とし穴とは?子どもをほめる3つのコツを紹介!!

イット

みなさんこんにちは!イット@it_teacher_blogです!!

この記事を見ている方は、こんな悩みはありませんか?

? 読者の悩み

・学級経営がうまくいかない
・ほめているのに子どもが言うことを聞かない
・子ども同士で仲間外れや無視が見られる

「ほめて伸ばす」は大切ですが、周囲への影響を考えていかないと逆効果になりうることも・・・今回は、ほめる指導についてのポイントや学級経営のコツについて述べていきます!!

この記事を読むと・・・
  • 学級経営に自信がもてる!
  • 子どものよさを伸ばす指導ができる!!
  • 問題行動がどんどん減っていく!!!

教員1年目のときに、学級崩壊を経験し、自らの指導の在り方を見つめなおしました💦ただ褒めるのではなく、どのようにして褒めるを戦略立てて実践することの大切さに気づきました。

本記事でたくさん紹介していきます👍

目次

ほめる指導には落とし穴がある⁉️

前提として、ほめる指導は大事かどうかと言われたら、絶対大切だと考えます!しかし、ほめる指導をしているのに関わらず「クラスが落ち着かない」といった問題が発生するのはなぜでしょうか?

子ども一人ひとりをほめるようにしているのに伝わらない・・・

まずは、ほめる指導の落とし穴について考えていき、子どもたちの心理をひも解いていきましょう😊

先生方はほめるときにどんな風にほめますか?例えば、黒板消しの係活動を自ら進んで行っている子に対して声をかけるとします。

T:「Aくん、黒板消しの係をやってくれたね。本当に偉いね。」

というパターンと、

T:「Aくん、黒板消しの係をやってくれたね。先生は嬉しいよ。」「みんなもAくんの係のじゃまにならないように黒板の周りにスペースを空けてくれているね。ありがとう。」

というパターンだと、子どもたちの受け取り方に大きな差がうまれてきます!!

なんとなく後者の方が言葉かけの数が多くなった??この2つのほめるには、どんな差がうまれるの??

差が生まれるとは、一体どういうことなのか?結論は、個人にのみ着目しているか、それとも集団にまで範囲を広げられているかどうかです。さらにここでとても重要な事実があります。それは、「個人の行為のみをほめるだけでは不完全」だということです💡

個人の行為のみをほめるだけでは不完全である!

先ほどの例を考えていきます。もし、前者の声かけを子どもたちにしたとします。

T:「Aくん、黒板消しの係をやってくれたね。本当に偉いね。」

ほめられたAくんはとても嬉しそうに満足するでしょう。それと同時に、周りの子どもたちもきっとAくんの行いを見ています。この後、周りの子どもはどうするか?最初は周りもAくんを真似をしてほめられようと頑張るでしょう👍

しかし、ここで問題が発生します。それは小学校では1クラス30~40人学級も存在し、先生一人が一人ひとりをほめていくのは、どうしても限界が出てきてしまいます💦

【図】ほめる指導の落とし穴

そんな教師の悩みをよそに、子どもたちは何を思うか?それは、「先生は私のことを見てくれない」という心理です。不満が徐々に募って、いつも褒められるAくんのことを羨ましがり、やがて嫉妬に変わり、問題行動として表れてきます💦問題行動として現れるまで、教師は子どもの心的変化に気づかないことが多いので、この段階では後手後手に・・・

結果、以下のような悪いサイクルにはまります。問題行動の対応に労力がかかり、さらに不満が溜まる子どもがどんどん増えるという悪循環に・・・

【図】ほめる指導の落とし穴

この状況を解決するためには、子どもたちの原動力の出発をしっかりと知ることが大切子どもたちの原動力は、良い行動をしたいのではなく「私をみてほしい」という承認欲求から出発するので、良い行動を待っていたのではいつまでもほめどころは訪れません。教師が意図的にほめどころを仕掛けて、ほめ方のレパートリーを増やし、自分の存在を認めてもらえているというクラスの雰囲気を作りあげていくのが必要になってきます!!

実は「3つのほめる」が大事❗

ほめることが思わね方向に子どもたちを導いてしまうメカニズムが分かってきましたね。では、ほめる指導はやらない方がいいのでしょうか?

いいえ、ぜひぜひやっていきましょう!ただ、単純に「個人」をほめるだけでは先ほど説明した結末を招きかねないので、以下で紹介する3つのほめるを意識するといいです!!

3つのほめ方??ぜひ使いこなしたい!!

ずばり、以下の3つのほめるを実践していきましょう!!

  • 個人をほめる
  • 集団をほめる
  • 行為をほめるだけでなく気持ちも伝え、お互いに共感していく

個人をほめる

1つ目は、個人をほめるを行いましょう!なぜ個人をほめるとよいかは、「私を見てくれている」と安心感をもったり、「先生が見てくれるからもっと〇〇(いい行動)をしてみよう」と自発的に行動できるようになったりするからです💡よくよく子どもたちを観察していると、いたる場面で「ほめどころ」が散りばめられています。

例えば、

  • 提出物を言われなくても提出してくれる子ども
  • 朝自習で静かに学習をしている子ども
  • 授業開始の時間を見て、学習用具を準備する子ども
  • 授業中、鉛筆を忘れた友達に貸してくれる子ども
  • 給食で自分の当番が終わったら、他の仕事を手伝ってくれる子ども
  • 昼休みで怪我をしてしまった友達を保健室まで送ってくれた子ども
  • あいさつが元気な子ども

などと、めちゃくちゃほめどころがありますよね!まさに学校はほめどころの宝箱がいくつもあるといえます。

しかし、ここで大事なのですが、先生が「そんなの当たり前」と思うか、それとも「本当にありがたい」と感謝・尊敬の心をもっているかで、子どもへの捉え方接し方が全然変わってきます先生が、そんなの当たり前だと思って接すると、子どもたちから出されるよい行動はどんどん形式的なものになっていきます。つまり、「なぜこの行動が大切なのか?」を考えない人間になっていくということです💦

【図】捉え方の関係図

これからの時代に求められることは、自分で考えて自分なりの答え・信念をもって行動し続けることです✨「先生に言われたからやる」と言った受け身的な学びにならないようにしたいものですね。

話がそれてしまいましたが、教師側は子どもたちに感謝・尊敬の心をもって個人をほめていきましょう!!

集団を褒める

2つ目は、集団をほめていきましょう!集団とは、ここではクラス全体であります。クラスの雰囲気やすばらしい行動をした子どもを受け入れている他の子どもたちに対しても、セットでほめていくことが大事!!

なぜ集団をほめるのが大事かというと、「先生はみんなを公平に見ているよ」というメッセージを伝えたいからです💡先ほども説明しましたが、素晴らしい行動をする子どものみ声掛けをしていくと、他の子どもたちも認めてもらいたいから「私のことも見て」と言わんばかりの行動があちらこちらから表れます。ただし、個人のみに声掛けがとどまってしまうと、そういった行動をフォローしきれず、「先生は私のことを見てくれない」と不満感につながる可能性が・・・

常に「個人+集団のセット」を意識して、子どもたち全員が心地よい思いをもてるようにクラスを成長させたいですね✨

行為をほめるだけでなく気持ちも伝え、お互いに共感していく

最後は、行為をほめるだけでなく気持ちも伝え、お互いに共感していくことが大切です👍ほめどころというよりも、ほめ言葉のバリエーションを増やす感じ!なぜ、気持ちも伝え、共感していくことがよいかは、子どもたちの中でほめられることが目的になってしまうと、ほめ言葉が無くなってしまうと望ましい行動も出なくなるからです。

教育心理学の専門用語で言うと、ほめるという教師の言葉がけが外発的動機づけということになります。

外発的動機づけとは、他人から報酬や評価を得るため、または罰を回避するために行動しようとすることです。

外発的動機づけの例として、「親から褒められたい」という理由で子どもが勉強や習い事を努力することが挙げられます。また、職場において「上司に叱られたくない」という理由で失敗を隠そうとすることも外発的動機づけの一例です。このように、外発的動機づけのきっかけとなる手法には金銭的報酬のみならず、賞賛評価といった非物質的なものや、罰則などの負の要素も含まれます。

引用:外発的動機づけとは?メリット・デメリットや活用方法を解説 | Musubuライブラリ

つまり教師からほめる(=賞賛)という外発的動機づけがないと、子どもたちの望ましい行動が出ない構図になってしまう・・・では、子どもたちが自ら望ましい行動をするようになるために、私たちができることはどんなことでしょうか?

それは、気持ちも伝え、教師と子どもたちでお互いに共感していくことです!!専門的に言うと、外発的動機づけの反語である内発的動機づけに変えていきます!

”内発的動機づけとは、好奇心や興味関心、やりがいなどをもとに自発的にやりたいと考えることを指します。内発的動機づけでは自身の内側から行動が促されるため、外発的動機づけと比べて高いパフォーマンスを持続でき、成長にもつながりやすいと考えられています。”

引用:外発的動機づけとは?メリット・デメリットや活用方法を解説 | Musubuライブラリ

「〇〇して偉いね」だけでなく、「〇〇して先生は嬉しい!」と気持ちを伝えたり、「〇〇くんもいいことして気持ちよくない?」と問いかけて気持ちを共有するといいですね💡内発的動機づけにしていくためには、自らが心地よいと感じることが大事だと言われています。つまり、気持ちを共有することを通して、嬉しいや心地よいポジティブな気持ちを体感することが内発的動機づけにシフトさせてくれます✨正直、外発的動機付けと比べて、即効性はなく時間がかかります・・・しかし、子どもたちが「自分がそうしたい」「〇〇したほうがいいと心から思う」という状態になれば、たとえほめなくても子ども自身で望ましい行動をするようになります

また内発的動機づけにしていくために、自分で選んで行動することも大事教師から一方的に望ましい行動を教え込むのではなく、子どもが選択できる状況を作っておき、成功体験は味わえる場面を作っておくのがいいですね。ここまででくると、ほめるの概念が変わってくると思います💡「認める」「感謝を伝える」「意味付けをしていく」「思いを共有していく」というニュアンスになってきますね。

集団をほめるときの2つのポイントとは?

先ほどお話した中で、集団をほめることが大事とお伝えをしました。実は、集団をほめるときのポイントが2つあります💡

  • 「子どもたちをつなげる」を意識してほめる
  • 「クラスの雰囲気」を意識してほめる

以下で例を挙げて説明します。

1. 「子どもたちをつなげる」を意識してほめる

子どもたちの良い行動に対して、つなげる言葉掛けを意識して、周りの子どもを巻き込んでいきます。良い行動に価値づけをして、全体で共有することで「私もやってみよう」の気持ちを高めていきます!

全体で共有するタイミングとしては、授業前や給食中、朝の会、帰りの会などの全員が必ず席についている場面をねらっていくといいですね。なぜなら、全員がそろっていることと話を聞きやすい状況になっているので、伝えたいことや価値が子どもたちに浸透しやすくなるからです💡

例えば、掃除の場面。掃除が早く終わって他の掃除を手伝っている子に対して、

「教室掃除まで手伝ってくれて、本当助かるよ。ありがとう!!」

と声をかけるパターンは多いでしょう。

「子どもたちをつなげる」を意識するとどうでしょうか?私だったら、掃除の5時間目の始めに全体で価値を共有していきます。

「さっき掃除のとき、〇〇さんが教室掃除も手伝ってくれていたんだよね。」

「これ本当に素晴らしいと先生は思った!」

「そういえば、この前は△△くんもやってたよね?」

「しかも、手伝うよって言って『嫌だ。自分でやるから。』ってちくちく言葉を言わない教室掃除の子も素晴らしいよね。」

「〇〇さんの行いはもちろん素晴らしい。△△くんも素晴らしい。そして、その行いを快く受け入れてる教室掃除のグループも素晴らしい。」

「どんどんこういう良さを増やしていこう!!」

と他の子どもの良さまでつなげて、価値づけしていきます💡

注意したいのが、モデルとなる子どもが固定化しないことです。教師サイドは、あえて色んな子をモデルにすることで「先生はいつも〇〇くんだけほめている」と思われないことが大切

意図的に色んな子どものよさを紹介して、つなげてほめるを行い、クラス全体で浸透させるといいでしょう!

2. 「クラスの雰囲気」を意識してほめる

良い行動をした子どもだけでなく、支えてくれているクラス全体に価値づけしていきます。そのときに見るべき対象は、クラスの雰囲気!雰囲気は、あいまいでつかみどころがないイメージですが、逆に特別に素晴らしい行動をしなくともほめることができるというよさがあります💡

例えば、発表場面でこんなやり取りがよくありませんか?挙手して指名した発表で、素晴らしい発表をしてくれた子どもがいたとします。

「声がよく通っていて聞きやすかったですね。すばらしい!」

しかし、これだけでは足りません。発表が上手だった要因を深堀りさせていきましょう。

発表した子どもが上手に発表できたのはなぜか?

→本人の努力や才能もあるが、周囲の聞く態度もGoodだった!

→そう考えると、発表を静かに聞くというクラスの雰囲気が素敵だな!

こういった思考をもてると、クラス全体に対してほめる言葉が出てくるようになります💡周りの子どもたちは特別に素晴らしい行動をしたわけではないけど、「あ、先生こんなことでもほめてくれるの!?」と感じとりやすくなりますね

先ほどの声掛けに、クラスの雰囲気をほめる視点を加えると、

「声がよく通っていて聞きやすかったですね、すばらしい!」

「先生、もう1つ素晴らしいことを見つけたよ?」

「発表を静かに聞こうとする雰囲気が本当にいいね。」

「みんなで授業を作ろう、話を聞こう、耳を傾けようって大事だよね。それは、お互いに思いやるにつながって、こういうところからクラスの仲も深まっていくんだよね。」

などと雰囲気をほめて、価値づけていくといいですね!!

まとめ~教師の力量形成こそ全て!~

ここまで見ていただきありがとうございました。最後にポイントをまとめていきます!

ほめる指導は大切ですが、落とし穴がありましたね。それは、子どもたちの原動力に答えがあります。

「子どもたちの原動力は、良い行動をしたいのではなく『私をみてほしい』という承認欲求から出発するので、良い行動を待っていたのではいつまでもほめどころは訪れません。」

落とし穴に引っかからようにするために、子どもたちの原動力は承認欲求からスタートしている事実を知ること!そして、普段の自分自身のほめ方を見つめなおしてみて、必要な要素を付け加えたり、組みかえていくといいですね。

めるは、以下の3つのコツがありました。

  • 個人をほめる
  • 集団をほめる
  • 行為をほめるだけでなく気持ちも伝え、お互いに共感していく

どれも大事なので、自分なりにアレンジして使いこなしていきましょうね!!

僕が運営するオンラインコミュニティ『Lifeffull-ライフル-』では、人生をテーマにやりたいことを実現させて、人生を充実させる活動を行っています。よろしければ、Twitterからご連絡いただけると嬉しいです✨

このブログでは、「仕事もプライベートも最大限に充実させる」ためのメソッドをたくさん発信しておりますので、よろしければこれからも見ていただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!

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